看護師派遣の事故やミス、トラブルの金銭責任、支払い先は?
看護師派遣時に起こりやすいトラブルとは?
看護師の仕事は患者の大切な命や身体を預かるお仕事です。
そのため、ミスやトラブルが全く起こらないと言い切ることができませんよね。
そこで常勤や正職員で勤務している看護師は、病院の加護があります。
一方、看護師派遣はその辺りの保証がどうなっているのでしょうか?
今回は、看護師派遣を行うときのトラブルの対処法をご紹介します。
看護師の派遣先で起こる可能性のあるトラブル
派遣に入っている時はできる限りトラブルは避けたいものです。
それは、派遣の場合は間を介しているものが多いからです。
仲介である派遣会社や派遣先とのトラブルに発展しないかの心配もありますよね。
そこで、派遣先で起こってしまう可能性のある主なトラブルはこちらです。
2)職場の人とのもめ事
3)機械トラブル
4)職場での事故や損害
5)医療ミス(医師の指導あり、なしに問わず)
この中でも、すぐに解決できるものとできないものがありますね。
それでは、詳しく見ていきましょう。
基本的に職場内で解決できるトラブルとその対処法
1)患者からのクレーム
2)職場の人とのもめ事
3)機械トラブル
先ほどの5つのトラブルのなかでも1~3は人的被害がなければ職場内で解決できます。
こういった問題が起きた場合は、まずは直属の上司や教育係の方に相談しましょう。
特に「1)患者からのクレーム」や「3)機械トラブル」においては、病院としてはすぐに対処しなければなりません。
さらにあなたでは対処できない問題の可能性が高いので、素早く報告を入れましょう。
「2)職場の人とのもめ事」に関しては、派遣会社に相談してもかまいません。
複雑な人間関係に関する事情であれば、派遣先を変えてくれるなどの対応を取ってくれる可能性もあります。
これらは、それほど大事でなければ相談すればすぐに解決する可能性の高いトラブルです。
できるだけすぐに、上の方に相談し、早めに対処すれば問題ありません。
職場内だけでは解決できないトラブルとその対処法
4)職場での事故や損害
5)医療ミス(医師の指導あり、なしに問わず)
要注意なトラブルはこの2つです。
これらの問題には、人的被害が関わってくる可能性も高いです。
報告はもちろんのことですが、大きなトラブルの場合は責任が問われることもあります。
基本的に被害は患者が被った場合が主です。
しかし、「4)職場での事故や損害」は同僚に対して起こしてしまった場合やあなたが被害を被ることもあります。
被害がどれほど出たのか、誰が被害を被ったのか、誰が加害者なのかでも対処方法が変わります。
職場や派遣会社にしっかり対処してもらう必要も出てきます。
自分が加害者になる可能性や、トラブルに巻き込まれてしまって起こることもあり得ます。
看護師は、防ぎきれないトラブルに見舞われることもあるお仕事です。
そこで、こういった重大なトラブルの対処策として医療従事者向けの損害保険が取り扱われています。
次の項目では、あなたを守ってくれる保険をご紹介します。
看護師派遣時のトラブルを対処できる保険はどんなものがあるの?
看護師は人の命や身体を相手にする重要なお仕事のため、危険職種でもあります。
そこで、万が一のために保険が用意されています。
これらの保険は看護師であれば個人で加入することが可能です。
もちろん派遣看護師でも適応されます。
派遣会社によっては団体加入ができたり、無料で加入できるなどの特典がある場合もあります。
きちんと加入しておくことで安心して医療に取り組むことができます。
正職員よりも後ろ盾が少ない派遣看護師は必ず加入しておきましょう。
看護職賠償責任保険|他人の身体の障害に対する保険
看護師、准看護師、保健師または助産師が、看護業務の遂行に起因して発生した他人の身体の障害について負う法律上の賠償責任を保証する保険のことを言います。
さらに保証期間は17ヶ月で掛け金は3,700円と、とてもお安くなっています。
派遣社員だからと不安にならなくても、それほど負担の大きな額ではないのでご安心くださいね。
参考はこちら>>看護職賠償責任保険制度
事故やミス・トラブルは起こってはならないものです。
しかし、色々な環境・背景によって残念ながら引き起こされてしまうことはあります。
なるべくこの保険には、加入しておくことが安心した働ける条件です。
たとえば、どのような事故・ミス・トラブルに対して支払われるかというと・・・
・医師の指示とは違った薬剤を投与してしまい患者に身体的疾患が発生。
患者から直接賠償金を請求された。
・業務中、いっかり患者の眼鏡を踏みつけて破損。
患者から直接賠償金を請求された。
・患者へ説明中の発言で不適切な用語を使用してしまった。
名誉を傷つけられたとして直接賠償金を請求された。
・病院から借りていた機械が故障した。
例に挙げたものは大きく、対人賠償と対物賠償に分類することができます。
実は、このようなことは現場では日々起こっていることも多々あります。
しかし、患者側がクレームとして伝えることがあっても賠償金の請求というところまでしない人がほとんど、ということで運良く救われているのかもしれません。
とはいえ、トラブルの内容によってはあなたが支払い請求を受けてしまうこともありえます。
そうなってしまうと、あなたが損害を賠償しなくてはなりません。
請求に対する支払いを防ぐには、きちんと看護職賠償責任保険に加入しておくことが重要です。
看護職賠償責任保険に加入することで、金銭的責任を保険会社が背負ってくれるのです。
トラブルの相談窓口にもなってくれますし、何よりトラブルに関するお金の不安が取り除かれます。
看護職賠償責任保険に加入推奨は就職したときに紹介もありますよね。
派遣で働く場合は、特に加入について説明を再度受け勧められることが多いです。
それほど重要な保険だと言えるでしょう。
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看護師さんの転職サポートコンサルタントってどんなことをしてくれるの?
医療従事者災害補償プラン|ケガなどの損害サポート
医療従事者災害補償プランはかなり幅広くあらゆる損害を補償してくれる保険です。
いくつかの保険会社が提供しています。
参考はこちら>>医療従事者災害補償プラン
支払いの例は以下のようなものがあります。
・針刺し事故などによる血液曝露事故による感染症
・患者からの身体的暴力による怪我
・日常生活(業務外)における怪我や身の回りの損害
患者だけでなく、自分自身のサポートまでもしてくれる医療従事者災害補償プラン。
基本的には看護職賠償責任保険とセットで提供されています。
付帯して付けられる特約となっています。
死亡保障がついていないものであれば、1年間の保険期間で2,000円程度から用意されています。
団体割引などがつけばさらにお安く加入することもできますよ。
普段から保険内容を常に頭にいれて勤務している人は少ないですよね。
しかし、針刺し事故は部署によっては起こりやすい事故です。
針刺ししてしまった時やケガの対処の1つとして、最も有効な対策は万が一の保険です。
こういった保険を活用することも検討することをオススメします。
医療従事者だけが加入できる万が一の損害保険と考え、備えておくと良いでしょう。
対人賠償事故の当事者になった場合の対応はこうしよう!
医療事故が発生してしまい、家族・患者から訴えられてしまったら・・・。
そんなときは、保険会社の相談対応として医療安全に詳しい相談員の支援を受けることが出来ます。
看護業務中の遂行中に起こった医療事故は、必ずしも看護者個人だけが責任を負うものではありません。
看護職の使用者である施設も使用責任をはじめとする損害賠償責任が問われます。
そのため、上司と速やかに相談して必要書類の記入と提出を求められることになります。
必要があれば、患者あるいは家族にお見舞いを行うというようなこともあります。
まずは、事故審査委員会で審査を受け、看護職に責任があるかないかの審査を受けます。
この事故審査委員は弁護士、看護の有資格者、日本看護協会の代表、保険会社の事故処理責任者などで構成されています。
公正な審査ではありますが、この審査の期間はとても不安になるでしょう。
こういった有事のときに頼りになるのが保険会社です。
不安な点があれば保険会社の相談員にも報告・相談をし、どのように対応すれば良いのかアドバイスを受けましょう。
1人で背負い込む必要はありませんよ。
医療事故は個人で対応できる問題ではありません。
相談できる場所を作っておくためにも、きちんと保険に加入しておきましょう。
事前に頭に入れておこう!医療ミスや事故の事例を紹介!
看護師不足などにより大忙しで、ハッとするような出来事を経験した看護師さんも少なくないのではありませんか?
一歩手前で気づいて、インシデントで終わってホッとした…
なんて経験もない方が良いのですがミスを起こさない人間はいません。
過去の医療ミスや事故を踏まえて同じことが起こらぬよう、複数で確認するなど改善策がとられています。
そこで、過去に実際に起こった医療ミスや事故の事例を幾つか挙げてみます。
・看護師が手術室に心臓手術患者と肺手術患者の2人を連れて行った際、患者の取り違えが起こり、そのまま手術が行われた。ミスに気づいたのは手術後であった。
・術後の患者に血液凝固阻止剤と消毒液を間違えて点滴した。
・口頭で伝えたため、40mgと400mgを間違え投与した。
・ガーゼと粘着性フィルムシートを間違えて気管孔にあてがってしまった。
・気管チューブのテープを切るつもりが、機器の一部も切ってしまった。
・電図モニターのアラーム音を小さくしていて、アラームに音に長時間気づかなかった。
看護師のミスで多いのは、量を間違えたり、種類を間違えたりなど、薬のミスです。
0をひとつ見誤ったり、別な患者さんの薬だったりなど、ふとしたことから起こるのがミスです。
医療過誤で訴えられる割合は、やはり医師の方が多いです。
しかし、看護師が訴えられるケースもあることを忘れないようにしましょう。
看護師派遣の事故やミス、トラブルの金銭責任、支払い先 まとめ
看護職の不安な重大ミス、トラブルについてお伝えしましたが、いかがでしたか?
もう一度まとめてみていきましょう。
まず、看護師に起こりやすい主なトラブルはこちらの5つです。
1)患者からのクレーム
2)職場の人とのもめ事
3)機械トラブル
4)職場での事故や損害
5)医療ミス(医師の指導あり、なしに問わず)
これらの問題で、1~3は職場内で解決できる可能性が高いです。
職場内で解決できそうなものはとりあえず上司に、場合に寄っては派遣会社に相談しましょう。
4、5に関しては人的被害があり、職場内だけでは解決できない場合もあります。
上司や派遣会社への報告だけでは不十分で、看護師の自己責任の問題となることもあります。
場合によっては、あなたの支払いや金銭的責任が求められることもあります。
そこで、看護職賠償責任保険や医療従事者災害補償プラン等の保険に加入することをおすすめします。
これらの保険は、あなたに請求された金銭的責任を保険会社が保険金の範囲内で保証してくれます。
さらに、相談窓口としてあらゆる対処法を教えてくれる心強い存在でもあります。
派遣社員は、正規雇用の方よりも後ろ盾が少なく自己責任になる可能性があるというデメリットはあります。
一方で、相談する場所がたくさんあり、解決の糸口をあらゆるところが見つけ出してくれるというメリットもあるのです。
派遣先の職場や派遣会社、さらに保険に加入すれば保険会社も相談に応じてくれます。
看護師賠償責任保険制度や医療従事者災害補償プランなどの保険料は非常に安いです。
万が一のことを考え、事前に加入しておきましょう!
そして、トラブルに巻き込まれないよう医療過誤が起きない職場選びが大切です。
良い職場を探すためには、良い派遣会社選びが大切ですよ!
\良い派遣会社探しのお手伝いをします!/