有料老人ホームで働く看護師の狙いは??
【看護師の有料老人ホームの仕事】
有料老人ホームでの看護師の仕事は「入居者の健康管理」です。
バイタルサイン、服薬管理、食事(胃ろう)・排泄、創傷処置、医師との連絡といったことが大きな仕事内容にあります。
文字だけで追うと、病院での看護と同じのように思われますが、大きな違いは医師が常在しておらず、看護師が主体となって健康管理を行う必要のある場所というところです。
継続指示はあっても、その場の判断をしなくてはいけないのは、看護師の役割といえます。
【有料老人ホームの仕事はどんな人にむいている?】
高齢者介護が好きでなければ、まずこの職場で働くことは苦痛でしかなくなってしまいます。
まずは、高齢者との交流を望む人が、この仕事に向いていると考えられます。医師・介護福祉士といった他職種とうまくコミュニケーションがとれる人。
これも大切です。
また、医療行為は多くないぶん介護介入であったり、コミュニケーションというところで活躍の場が期待されます。
こういった雰囲気を望む人には、よい職場環境となりえます。
【高齢者看護を極める狙い】
有料老人ホームで働く看護師=高齢者看護・介護のエキスパートといえるのではないでしょうか。
認知症の利用者も多いと思われます。
そういった病態との向き合い方を極めるという場所でもあるのです。
また、医師不在の中、自分の経験・知識で病態についてもアセスメントし、計画を立てられるという部分では遣り甲斐のある仕事ともいえます。
お悩み相談などでよく見かけるものに「看護師が決めなくてはいけないことが苦痛」「介護福祉士さんとの人間関係」があります。
老人ホームでは介護福祉士が、日常生活のサポートをメインで行っています。
これを「介護福祉士がやるから看護師はしなくていいんだよ」と表現される場合があります。
また、介護福祉士は「看護師は楽だよね。」という表現をすることもあります。
資格が異なれば、仕事内容も異なってきます。
ただ、介護福祉士の仕事は、全て看護師もできる仕事であることから、こういった話になってしまうということがあるようです。
病院に比べたら、確かに医療行為も介護介入も少ないので「楽」ということになるかもしれません。
職種による溝ができてしまうことが、ストレスになることが現場で問題にもなっていて、お悩み相談として取り上げられているんですね。
そういった背景を知りながら、看護師にしかできないアセスメントをすることで、介護福祉士や医師との信頼関係を築き上げ満足を得ることを目標として働くというのも良いかもしれませんね。
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看護師が老人ホームで働くメリットには、以下のようなものがあります。
働き方の柔軟性
老人ホームでの勤務は、病院と比較して勤務時間が規則的で残業が少ない傾向にあります。多くの施設では日勤メインの働き方が可能で、夜勤がない施設も少なくありません。
これにより、家庭との両立やワークライフバランスの確保がしやすくなります。
体力的負担の軽減
老人ホームでは、身体介護は主に介護士が行うため、看護師の体力的な負担が比較的少なくなります。
これは、長期的なキャリアを考える上で重要なポイントとなります。
長期的な関係構築
老人ホームでは、入居者の生活に長く寄り添い、じっくりとかかわる看護を実践できます。
これにより、入居者との信頼関係を築きやすく、より深い看護ケアを提供することが可能になります。
コミュニケーション能力の向上
高齢者や認知症の方とのコミュニケーションの機会が多くあり、コミュニケーション能力を磨くことができます。
これは、看護師としての総合的なスキルアップにつながります。
医療面でのリーダーシップ
老人ホームでは医師が常駐していないことが多いため、看護師が医療面でのリーダーシップを発揮する機会が多くあります。これは、専門性を活かしたやりがいのある仕事につながります。
チーム医療の実践
介護職員や他の専門職と密接に連携しながら仕事を行うため、チーム医療の実践力を養うことができます。これは、将来的なキャリアにも活かせる貴重な経験となります。
以上のように、老人ホームでの勤務は、ワークライフバランスの確保や長期的な関係構築、専門性の発揮など、様々なメリットがあります。
個人の価値観や希望するキャリアパスに応じて、魅力的な選択肢となり得るでしょう。
老人ホームで働く看護師の体力的な負担については、以下のような点が挙げられます。
身体介助による負担
特別養護老人ホーム(特養)などの施設では、看護師も入居者の日常生活のサポートを行う機会が多くあります。これには身体介助業務が含まれ、看護師の体力的負担が増加する要因となっています。具体的には以下です。
– 中腰での作業が多く、腰への負担が大きい
– 入居者を支えたり持ち上げたりする動作が頻繁にある
– おむつ交換などの介助作業も行う
これらの作業により、慢性的な腰痛や肩痛を抱える看護師も少なくありません。
施設内での移動
多くの入居者がいる特養では、様々なサポートのために施設内を頻繁に移動する必要があります。
これは医療機関と比べて特徴的な点で、常に動き回ることによる疲労が蓄積されやすい環境といえます。
夜勤とオンコール体制
多くの特養では夜間・早朝のオンコール体制を導入しており、84.5%の施設がこの体制を取っているという調査結果があります。オンコール勤務となると下記となります。
– 精神的ストレスの原因となる
– 呼び出しがあれば身体的負担も増加する
また、夜勤がある場合は生活リズムが乱れ、十分なリフレッシュができないことで体力的な負担が増大します。
業務の多様性
看護師の業務は多岐にわたり、健康管理、医療行為、日常生活の援助など様々な役割を担っています。
これらの多様な業務をこなすことも、体力的な負担の一因となっています。
比較的高い身体活動量
具体的な数値は示されていませんが、施設介護は在宅介護と比べて体力を使う仕事が多いとされています。他の職種と比較しても、保育士や小学校教員に近い高い身体活動量が予想されます。
以上のように、老人ホームで働く看護師の体力的負担は決して軽くはありません。適切な休息や効率的な業務遂行、身体への負担を軽減する技術の習得などが重要となります。